金属材料を造形できる3Dプリンター(メタル3Dプリンター)の開発を手がける米Desktop Metalは現地時間2017年2月6日、シリーズC投資ラウンドを完了し、米Googleの親会社である米AlphabetやドイツBMWなどから資金を獲得したと発表した。同社が2015年10月以降に調達した資金は9700万ドルにのぼる。

 シリーズC投資ラウンドでは、Alphabetの投資事業GV(旧名称は「Google Ventures」)、BMWのベンチャーキャピタル部門であるBMW i Ventures、および米大手ホームセンターチェーンLowe'sの投資事業Lowe's Venturesが中心となって合計4500万ドルを出資した。

 Desktop Metalは、デザインや製造工程におけるメタル3Dプリンターの導入促進を目指し、複雑な部品を造形する技術の開発に取り組んでいる。樹脂素材を用いる3Dプリンターがプロトタイプ作成を主な目的としているのに対し、メタル3Dプリンターはプロトタイプ作成だけでなく、さまざまな産業の部品生産にも利用できる。

 Desktop Metalは、今回調達した資金を技術開発の継続と生産能力拡大に利用し、年内にリリースする製品の準備を進めるとしている。

 同社にはこれまで、米NEA、米Kleiner Perkins Caufield Byers(KPCB)、 米Lux Capital、米GE Venturesといったベンチャーキャピタルのほか、サウジアラビアの国営石油会社Saudi Aramco、3Dプリンターメーカーの米Stratasysが出資している。

[発表資料へ]