米Amazon.comが現地時間2017年2月2日に発表した2016年第4四半期(2016年10~12月)の決算は、売上高が437億4100万ドルで、前年同期から22%増加した(為替の影響を除いた場合は24%増加)。純利益は7億4900万ドルで同55%増加し、希薄化後1株当たり利益(EPS)は1.54ドルで同54%増加した。営業利益は同13%増の12億5500万ドルだった。

 7四半期連続の黒字となり、EPSはアナリスト予想である1.35ドルを超えたが、売上高はアナリスト予想の446億8000万ドルを下回った(米Forbes)。

 売上高構成比は、北米(米国とカナダ)事業が60%、海外(英国、ドイツ、フランス、オランダ、イタリア、スペイン、日本、中国、オーストラリア、インド、メキシコ、ブラジル)事業が32%、クラウド事業のAWS(Amazon Web Services)が8%だった。

 このうち北米事業の売上高は前年同期比22%増の262億4000万ドル、営業利益は同28%増の8億1600万ドル。海外事業は売上高が同18%の139億6500万ドル、営業損失は4億8700万ドルとなり前年同期の1億800万ドルから拡大した。

 AWSの売上高は同47%増の35億3600ドル、営業利益は同60%増の9億2600万ドルだった。同事業は急成長を続けているが、売上高はアナリストの予想平均(英Reutersの情報)である36億ドルに届かなかった。

 2016年通期(2016年1~12月)の業績は、売上高が前年比27%増の1359億8700万ドル。純利益は同298%増の23億7100万ドル、希薄化後EPSは同292%増の4.90ドル、営業利益は同87%増の41億8600万ドルだった。

 併せて発表した2017年第1四半期(2017年1~3月)の業績見通しは、売上高が332億5000万~357億5000万ドルの範囲で、前年同期から14%~23%増加すると見ている。営業利益は、前年同期の10億7100万ドルに対して2億5000万~9億ドルの範囲を見込んでいる。米Wall Street Journal(閲覧には有料登録が必要)によると、アナリストが予想した売上高見通しは359億5000万ドルだった。

 第4四半期の売上高が予想に届かず、今期の見通しがアナリスト予想を下回ったことから、同社の株価は時間外取引で4%超下落した。

[発表資料へ]