LINEは2017年2月2日、法人向けのチャットサービス「LINE WORKS」を開始すると発表した。個人向けのLINEと同様、スマートフォン(スマホ)にインストールしたアプリを介して、企業内の社員間などでチャットや音声通話、ビデオ通話などができる。価格(税別)は1ユーザー当たり月額360円から。

法人向けのチャットサービス「LINE WORKS」のスマホアプリ画面。個人向けの「LINE」とほぼ同じ使い勝手としたほか、LINE WORKSとLINEの会員がチャットすることも可能だ
法人向けのチャットサービス「LINE WORKS」のスマホアプリ画面。個人向けの「LINE」とほぼ同じ使い勝手としたほか、LINE WORKSとLINEの会員がチャットすることも可能だ
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 同じ韓国NAVER系列のワークスモバイルジャパン(東京都渋谷区)が提供している「Works Mobile」を名称変更し、LINEとの連携機能を新たに盛り込んだ。個人向けに提供しているチャットサービス「LINE」のユーザーとの連携機能を備えており、企業内のLINE WORKSのユーザーとLINEの個人ユーザーが「友だち」になって、チャット形式でメッセージをやり取りできる。LINE WORKSのアプリは操作体系をLINEと共通にしており、ほぼ同じ使い勝手で操作できることも特徴に挙げる。

 LINE WORKSではこのほかメールや掲示板、アドレス帳、オンラインストレージといったグループウエアの機能も提供している。料金プランは「ライト」(1ユーザー当たり月額360円)「ベーシック」(同600円)「プレミアム」(同1200円)の3種類があり、使える機能やオンラインストレージの容量などに違いがある。利用料を月払いでなく年払いにすると割引になり、例えばライトは同300円相当になる。

 LINE WORKSのIDとLINEのIDは別々になっており、LINEの既存ユーザーがLINE WORKSを使いたい場合は勤務先企業を通じLINE WORKSのIDを作成する必要がある。スマホアプリもLINE WORKSとLINEは別々になっている。

 新サービス発表の記者会見でLINEの出澤剛代表取締役社長CEOは「既に多くの企業が消費者とのやり取り、マーケティングにLINEを利用している。売上高の約4割が法人からになっており、今後も強化していきたい」と語り、LINE WORKSによる法人向け事業の拡大に期待感を示した。