美容情報サイト運営のアイスタイルは2018年2月1日、スマートフォン(スマホ)向けアプリを大幅に刷新した。一般利用者向けに口コミ検索やランキング情報を提供するアプリのUIや使い勝手を全面刷新。個人事業主のスタイリストやヨガ講師といった美容専門家向けのアプリも新たに提供する。今後は化粧品メーカー向けなど事業者向けのアプリを順次提供する。利用者と美容業界の様々な事業者をITで結びつけ、情報提供やEコマース、施術の予約からアフターケアまで美容関連の様々な基盤サービスを担うプラットフォームを目指す。

利用者向けアプリ「@cosme」
利用者向けアプリ「@cosme」
(出所:アイスタイル、以下同)
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 利用者向けアプリ「@cosme」を全面刷新した。ソーシャルメディアで一般的な情報を時系列に表示する方式である「タイムライン」をUIに採用したほか、化粧品画像を自動で認識する「商品スキャン」機能を新たに搭載。スマホのカメラで化粧品を撮影すると、同社が運営する美容情報サイトの@cosmeの該当商品ページに移動し、口コミ情報を確認できる。女性が店頭で化粧品を購入する際に、クチコミ情報を確認してから購入するケースが多いことを受けた新機能だ。将来は人工知能(AI)を使って利用者に応じた情報を表示する機能を提供する計画もある。

事業者向けアプリの「@cosme PRO for Beauty Specialist」
事業者向けアプリの「@cosme PRO for Beauty Specialist」
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 事業者向けアプリの第一弾として提供するのが「@cosme PRO for Beauty Specialist」だ。自身が手掛ける美容教室や美容関連知識のブログを投稿したり、利用者からの質問を受け付けたりできる。施術やカウンセリングの予約受付や参加者の管理といった機能も備える。これまで複数のWebサイトやソーシャルメディアを使い分けて情報を発信することが多かった個人の美容専門家に向けて、情報発信の窓口を一本化することで効率化と利便性向上を図るという。

 アイスタイルは今後、化粧品ブランドを持つメーカー、美容サロン、化粧品などの販売店のそれぞれに向けてアプリを提供する。利用者と事業者の各アプリで集めるデータを基に、それぞれに合ったサービスの開発や改良、収益化につなげる。