日本通信は2017年1月31日、ソフトバンクの携帯電話回線を借りて3月22日からMVNO(仮想移動体通信事業者)サービスを始めると発表した。まずソフトバンクが扱う米アップル製端末向けのSIMカードを提供する。

 ソフトバンクとの間で1月31日、MVNOが柔軟な料金設定をするのに必要な通信設備の「相互接続」に合意したことを受けた取り組みだ。他の携帯電話会社への乗り換えを防ぐ「SIMロック」を解除できない旧型のiPhoneやiPadなどで、割安な通信サービスを使えるようになるという。

 日本通信はソフトバンクに対して2015年8月に相互接続を申し入れ、2016年9月には総務省の電気通信紛争処理委員会に対して「相互接続を拒否された」と申し立てていた。同委員会は2017年1月27日、総務省が協議再開命令を出すことが妥当とする答申をまとめた。日本通信はソフトバンクとの合意を受け、申し立てを取り下げた。