日本臓器移植ネットワークは2017年1月27日、心臓移植を希望する患者を選ぶシステムの不具合が原因で、移植を優先して実施すべき患者2人が移植を受けられなかったと発表した。誤った選定によって、別の移植希望者が移植を受けたという。

 日本臓器移植ネットワークは2014年11月と2015年3月にも、移植希望者の誤ったあっせんを起こしているという。それらの再発防止の一環として、2016年10月に新システムを導入したが、システムの不具合による新たな誤りが発生した。

日本臓器移植ネットワークが厚生労働省から受領した指示書
日本臓器移植ネットワークが厚生労働省から受領した指示書
出所:日本臓器移植ネットワークの発表資料
[画像のクリックで拡大表示]

 厚生労働省は日本臓器移植ネットワークに対して2017年1月27日に、2016年10月から稼働している移植希望者の選定システムの利用を中止することを指示。同システムが稼働開始してから移植希望者を選定した事例について、適切だったかどうかを検証し、2月3日までに報告することを求めている。