レッドハットは2017年1月27日、API(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)管理サービス「Red Hat 3scale API Management Platform」の提供を始めた。利用企業は自社が持つAPIを同サービスで管理することで、アクセスに利用料を課したり、通信を制限したりできる。
新サービスは、通信の中継用ソフト「API Gateway」と、API Gatewayの動作を設定する管理ソフト「API Management Server」から成る。利用企業がAPIを管理システムに登録すると、外部からAPIへのアクセスをAPI Gatewayが中継するようになる。API Gatewayは管理システムの設定に基づいて利用者ごとの通信量や接続時間などを集計したり、アクセスに利用料を課したりする。
プロダクト・ソリューション本部の岡下浩明本部長は新サービスを「既存システムとデジタルビジネスの架け橋になるもの」と説明。自社の業務システムを外部公開してデジタルビジネスに生かしたい企業などがサービスを使うと、パートナー企業にだけ業務システムのAPIを公開して企業連携をしやすくしたり、新しく開発するモバイルアプリの機能としてAPIを活用したりしやすくなるという。
レッドハットは「ハイブリッド版」と呼ぶ形式から販売を始めた。API Gatewayは導入する基盤を選ばないソフトウエアパッケージで提供し、API Management ServerはSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)で提供する。料金は五つのAPIが管理でき、1日100万回の通信ができる最小構成が年間468万円(税別)から。API Management Serverもソフトウエアパッケージで提供する「フルオンプレミス版」は、2017年4月以降の提供予定だ。