米Microsoftは現地時間2017年1月24日、昨年買収した米LinkedInの幹部であるKevin Scott氏を最高技術責任者(CTO)に指名したことを明らかにした。
Scott氏はMicrosoft経営執行チームに加わり、Satya Nadella最高経営責任者(CEO)の直属となる。LinkedInのインフラストラクチャー部門担当上級バイスプレジデントを兼務し、LinkedIn執行幹部チームにもとどまる。
Nadella氏は、Scott氏が当初注力する取り組みとして、「世界をリードする企業向けネットワークとクラウドの統合」を挙げた。
米Wall Street Journalはこれを「LinkedInとMicrosoftの企業向けクラウド製品およびサービスの統合」と説明し、Scott氏の当初の役割はOfficeやDynamicsとLinkedInサービスのスムーズな連携を実現することだと報じている。
Microsoftでは、2006年にRay Ozzie氏がCTO職を離れてチーフソフトウエアアーキテクト(CSA)に就任して以降、全社にわたる戦略的な技術の取り組みを指揮するポストは空席となっていた。
Microsoftは2016年12月に262億ドルでLinkedInを買収した(関連記事:MicrosoftによるLinkedIn買収、欧州委が条件付きで承認)。LinkedInのJeff Weiner CEOもMicrosoft経営執行チームに加わっており、LinkedInとの業務統合を指揮する(米Forbesの情報)。
Scott氏は2011年にLinkedInに入社。それ以前は米Googleの上級エンジニアリングディレクターや米AdMob(Googleが2010年に買収)のエンジニアリングおよびオペレーション責任者などを務めた。現在、米Box.netや米Pinterestのアドバイザーも務めている。
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