RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の普及推進団体、日本RPA協会は2017年1月26日、RPAに関する情報収集をしたり無料で専門家に相談したりできる場「RPAクリニック」を定期的に開催していくと発表した。第1回は2017年2月7日、東京・赤坂で開催する。

日本RPA協会がサイト内に開設した「RPAクリニック」の受け付けページ
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 RPAとは、それまでオフィスワーカーがパソコンでやっていたルーチンワークをソフトウエアのロボットに代行させて自動化する技術。数年前から欧米企業で関心が高まった。日本でも、働き方改革に対する気運の高まりもあって、2016年以降、注目が集まっている。

 その高まりを受けて、オフィスロボットの開発運用ソフトを手掛けるRPAテクノロジーズや、業務改革コンサルティングを手掛けるアビームコンサルティング、KPMGコンサルティングなどが共同して、2016年7月、日本RPA協会が発足させた。

 日本RPA協会ではそれ以降、RPAに関する情報発信などを手掛けてきた。その効果もあって、2016年後半以降、RPAの導入を見据えて、技術評価などに着手する企業からの問い合わせが急増したという。

 同協会の大角暢之代表理事は、「オフィス向けロボットに関心を寄せる企業の担当者が、効率よく情報を収集して、適切にオフィス向けのロボットを導入・運用できるよう、協会として一次相談ができる場を設けることにした。人とロボットがオフィスで共存して働いていける職場づくりに役立ててほしい」と話す。

 RPAクリニックで対象にしているのは、社内業務の生産性向上にRPAの適用を検討しているユーザー企業や、自社が提供するサービスなどにRPAを適用していくことを考えているITベンダー、RPAで新規事業を検討している企業などだ。

 そういった企業に向けてRPAクリニックでは、「RPAに関する相談の受け付けとアドバイスの実施」「RPA関連の最新技術やソリューションを比較できる情報の提供」「先行導入しているユーザー事例の情報提供」「RPAを使った事業立ち上げ事例やビジネスモデル構築事例の情報提供」などを、無料で行っていく。

 2017年2月7日に東京・赤坂で実施する第1回のRPAクリニックには、RPAを先行導入しているオリックスならびに日本生命保険の担当者や、10年にわたってRPAの導入や運用に関わってきたRPAテクノロジーズのエバンジェリストが登壇する。RPAに関する相談を受け付ける時間も設ける予定だ。応募は、日本RPA協会のサイトで受け付ける。