キヤノンITソリューションズは2017年1月24日、SoE(価値創出型システム)領域のシステム開発事業分野で富士通と協業したと発表した。具体的には、Webアプリケーションを自動生成するソフト「Web Performer」と、富士通のデータベースソフト「FUJITSU Software Enterprise Postgres」を連携させたシステム構築サービスを、2月上旬から提供する。

Web PerformerとEnterprise Postgresを使ったシステム構築サービスの概要
Web PerformerとEnterprise Postgresを使ったシステム構築サービスの概要
(出所:キヤノンITソリューションズ)
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 システム構築で用いるデータベースサーバーソフトには、富士通が2016年11月から出荷しているEnterprise Postgresを使う。Enterprise Postgresは、富士通によれば、オープンソースのデータベースサーバーソフトであるPostgreSQLをベースに、富士通独自の技術を実装し、セキュリティや処理性能、信頼性を高めたソフトである。

 SoE領域のシステムを短期間で開発するために、キヤノンITソリューションズのWeb Performerを活用する。Web Performerは、Java言語によるWebアプリケーションを、コーディングすることなく自動生成する開発ツールである(関連記事:キヤノンソフト、StrutsベースのJavaアプリを自動生成するツールに新版)。MVCフレームワークを利用したJavaアプリケーションを自動生成できる。

 Web Performerの現行バージョンは2016年7月に出荷を開始した「V2.0」で、2015年3月に出荷したバージョン「V1.4.2」からPostgreSQLをデータベースサーバーとして使えるようにしている。このため、現行バージョンを含むV1.4.2以降のバージョンであれば、富士通のEnterprise Postgresを利用できる。

 システム構築サービスの価格は個別見積もりだが、キヤノンITソリューションズはWeb Performerを中核とするシステム構築サービスで2020年に売上高50億円を目指す。ソフトウエアライセンス価格(税別)は、Web Performerが380万円から。Enterprise Postgresの価格は、「Standard Edition」で1コア当たり年額21万2000円、「Advanced Edition」で1コア当たり年額114万円。