トレンドマイクロは、サイバー攻撃からIoT機器を守るクラウドサービスを開発し、「第1回スマート工場EXPO」(東京ビッグサイト、2017年1月18〜20日)で発表した。IoT機器に専用のソフトウエアを組み込んで、システムやネットワークの状況をクラウドで監視できるようにする。今までセキュリティ対策が不十分だったIoT機器において、脆弱性やサイバー攻撃を迅速に検知・保護することが狙いだ。国内外の企業と検証作業を進めており、数年以内に実用化を目指す。

IoT機器の脆弱性をクラウドベースで検知・保護する「Trend Micro IoT Security SDK」
IoT機器の脆弱性をクラウドベースで検知・保護する「Trend Micro IoT Security SDK」
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 同サービスではスマート家電や自動車の車載器を開発する企業に向けて、専用ソフトウエアの開発キットである「Trend Micro IoT Security SDK」を提供する。各企業はソフトウエアをIoT製品に組み込むことで、機器の脆弱性をクラウドで検知・修正できるようになる。

 IoT機器はLinuxやAndroidといった汎用OSで動作し、IP通信するものが対象になる。トレンドマイクロの監視機能やマルウエアのデータベースと連携することで、最新のセキュリティリスクにも対応する。脆弱性を突く攻撃パケットなどを検知すると、対応する仮想パッチを提供することで早期のセキュリティ対策が可能になる。各機器の監視状況は管理画面からまとめて確認できるという。

各IoT機器の監視状況を集約的に見える化する「セキュリティダッシュボード」
各IoT機器の監視状況を集約的に見える化する「セキュリティダッシュボード」
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