三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が、社内システムの一部をパブリッククラウドサービスのAmazon Web Services(AWS)上に刷新すると決めたことが2017年1月23日に分かった。5年で100億円規模のコストを削減するのに加えて、システム構築の期間を短縮し、フィンテック分野などで重要性が増している迅速なシステム開発を実現する。

 パブリッククラウドを本格的に活用するのは、国内のメガバンクでは初めて。これを契機に、金融業界でのパブリッククラウド活用が加速する可能性がある。

 初期に移行するシステムとしては、市場調査やフィンテック関連のシステムが挙がっている。

 従来MUFGでは、三菱UFJインフォメーションテクノロジーが中心となって構築した「総合金融プラットフォーム」など、グループ共通のシステム基盤としてプライベートクラウドに力を入れてきたが、今後はパブリッククラウドに舵を切るものと見られる。

 パブリッククラウドの導入に合わせて、グループのシステム共通化を推進する。コストを削減できるだけでなく、業態をまたいだサービスを開発しやすくなるという。