NECは2017年1月20日、関西テレビ放送の報道ファイルベースシステムの一部として、「アーカイブシステム(LTS設備)」を構築し、2016年12月に運用を開始したことを発表した。

 構築したアーカイブシステムは主に、データを高速に読み書きするフラッシュメモリストレージや、大容量の映像素材を格納するテープライブラリ(総容量80Pバイト)、それらを統合制御する管理システムから構成される。

 高速な読み書きが可能なフラッシュメモリストレージは、映像素材の一次保存用として採用した。また、LTFS(Linear Tape File System)に対応した階層管理アプリケーションで映像素材の格納場所を管理する。

 映像素材を長期保管するための媒体としては、小型・大容量と長期保存を両立したエンタープライズテープ「IBM3592テープカートリッジ」を採用した。ビデオテープと比較して、保管スペースが約1/300になるという。

 映像素材から必要な部分だけを切り出して取り出すことができる「パーシャルリトリーブ機能」を採用した。これにより、編集のたびに映像素材を全て転送する必要がなくなり、編集業務の効率化を図った。

 関西テレビの報道ファイルベースシステムの一部である「報道送出サーバー」もNECが構築し、2016年4月に運用を開始していることも報告した。

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