欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会(EC)は現地時間2017年1月19日、米Amazon.com傘下のAudibleと米Appleがオーディオブック配信に関する独占契約を解消したことを歓迎する声明を発表した。

 今回の独占契約解消により、オーディオブックの欧州向け配信における競争が改善される可能性が高いとECは述べている。

 ECによると、AudibleとAppleは2017年1月5日に、オーディオブックの供給および配信に関する排他的契約の終了で合意した。両社の排他的契約は、Amazon.comが2008年にAudibleを買収する前に締結されたもので、AppleはAudibleのみからオーディオブックの提供を受け、AudibleはAppleの「iTunes Store」のみにオーディオブックを供給するという内容だった。

 同契約に抗議するドイツ書籍出版販売取引所組合が苦情を申請したことでECは調査を開始。同様の申し立てを受けたドイツ連邦カルテル庁と協力して調査を進めていた。

 今後は、AudibleはiTunes Store以外のプラットフォームにもオーディオブックを供給でき、他のオーディオブック出版社などは直接Appleと契約できる。

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