レノボ・ジャパンは2017年1月19日、記者会見を開催し、ユニアデックスとの提携によるハードウエアやソフトウエア導入などのインプリメンテーション(オンサイト構築)サービスを提供すると発表した。
レノボ・ジャパン データセンターグループ データセンター・ソリューション事業本部 副事業本部長 兼 製品統括本部 統括本部長の橘一徳氏は、「ハードウエアの特徴を訴求すれば企業が製品を選んでくれるという時代は終わった。今後はSDI(ソフトウエア・デファインド・インフラストラクチャー)やアプリレイヤーを含めたソリューションビジネスに注力していく」との方針を示した(写真1)。
企業向けサービスのポートフォリオが完成
ユニアデックスとの提携により、オンサイトの構築サービスを開始することを明らかにした。「これで、レノボのエンタープライズサービスのポートフォリオが完成した。サーバーやストレージなど幅広い製品ポートフォリオにおいて、システム構築から保守運用まで、エンドツーエンドで提供できる体制が整った」と、橘氏は説明する(写真2)。
こうした取り組みを開始する理由について、「エンタープライズの顧客は、最初にITサービスに何が必要かを考え、次にクラウドかオンプレミスか、その次にアプリやミドルウエアを検討し、最後にOSやハイパーバイザー、ハードウエアを決める。これまでのレノボはOSや仮想化ソフト、ハードウエアが事業領域だったが、より上位のレイヤーにチャレンジしていく必要があった」(橘氏)と語った(写真3)。
既存サービスについても言及。レノボは2016年1月にプロフェッショナルサービスを開始し、同6月にはNEC PCの米沢事業場においてファクトリーインテグレーションサービスを開始済み。「すべてのSDS(ソフトウエア・デファインド・ストレージ)製品はいったん米沢に送られ、キッティングやエージングなどを済ませて出荷している。初期不良はほぼなく、高い品質を担保している」(橘氏)とした。
新たに開始するオンサイト構築サービスについては、「競合他社と比べたとき、レノボにだけ構築サービスがないのは信頼度を損ねる面もあった。重要なパートナーであるSIerのビジネスを奪うことはまったく考えていない」(橘氏)と補足した。