NTTPCコミュニケーションズは2017年1月17日、拠点のエッジルーターの設定をクラウド上の制御ソフトから遠隔で変更できるネットワークサービス「Master'sONEクラウド型ネットワークサービス」の提供を開始した。第一弾として、米ヴィプテラ(Viptela)の製品を使ったメニューを提供する。

Master'sONEクラウド型ネットワークサービスの概要
Master'sONEクラウド型ネットワークサービスの概要
(出所:NTTPCコミュニケーションズ)
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 クラウド上の制御ソフトを介して、拠点に配置したエッジルーターの設定を変更できる。クラウド上で論理的なネットワークを設計するだけで、本社や拠点間をつないだネットワークを構築できる。制御ソフトは、Webブラウザー画面またはWeb APIを介して操作する。エッジルーターは初期設定も不要で、拠点に郵送してWAN回線につなぐだけで使い始められる。

 クラウド型ネットワークサービスを提供する背景には、拠点のネットワーク設定を頻ぱんに変更したいというニーズがあるため。例えば、それまで本社のデータセンターで動作させていたアプリケーションをクラウド事業者のデータセンターに移動させるケースや、新たにOffice 365などのSaaS型アプリケーションを利用する、といったケースである。

 あるアプリケーションを利用する際のアクセス先が、企業内からクラウド事業者のデータセンターに変更になるとしよう。それまでのようにいったん本社のネットワークを経由するのではなく、拠点から直接クラウド事業者にアクセスした方が効率が良い。拠点のネットワーク設定を変更するのは、こうしたケースという。

 サービス料金(税別)は、初期費用が100拠点以下の場合は10万円、101拠点以上の場合は30万円。拠点当たりの月額費用は、標準機能を提供するBasicライセンスで帯域10Mビット/秒の場合に、1年契約で月額8400円など。

拠点に設置するエッジルーターは、売り切りまたはレンタルで提供する。最も安価な、帯域100Mビット/秒のモデルでLTEのバックアップ回線を持たないタイプの場合、価格は7万9000円、レンタル価格は1年契約で月額1万3900円。

 2017年4月以降に、中堅中小企業向けにより安価なメニューを用意する予定。安価版メニューでは、米ヴィプテラ製以外のエッジルーターと制御ソフトを使う。