情報収集や調べ物に使ったSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)媒体は、全体ではTwitterが1位だが、女性30代以上はLINEを最も利用している――。野村総合研究所(NRI)が2017年1月17日に公表した調査での結果だ。

 同社が公表したのは「生活者年末ネット調査」。2013年から毎年末に実施する調査で、今回が4回目。今回は2016年12月17日から同18日まで全国の満15~69歳の男女にインターネットで調査を実施。国勢調査を基に、日本の性年代別の人口構成比と一致するように回収サンプルを割り付けた。回収サンプル数は3098人。

 高度デジタル社会における期待と不安というテーマでは、情報収集や調べ物の際に使用する媒体を聞いた。トップは検索エンジンだが、10代や20代の若年層ではSNSがテレビを上回った。

情報や調べ物の際に使用する媒体(複数回答)
情報や調べ物の際に使用する媒体(複数回答)
(出所:NRI「生活者年末ネット調査 2016年」、以下同)
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 野村総合研究所で消費サービス・ヘルスケアコンサルティング部主任コンサルタントを務める林裕之氏によると、情報検索の際に使うSNS媒体はTwitterが28.2%、LINEが26.6%、Facebookが22.2%、Instagramが11.8%だった。

 性年代別に聞いた結果では、若年層で男女ともにTwitterの利用が高かったものの、女性の30代以上はLINEの利用が最も高かった。林氏は「家庭内の連絡や学校のPTA活動の連絡に、LINEが使われるケースが増えている。利用の増加に伴い、情報収集にもLINEを使う割合が高くなっている」と分析する。

情報検索の際に使用したSNS媒体(性年代別)
情報検索の際に使用したSNS媒体(性年代別)
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