日本マイクロソフトは2017年1月16日、クラウドサービス「Azure」の高メモリーIaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)「G シリーズ」の提供を東日本リージョンで始めた。同社はG シリーズを「SAP HANA」のようなインメモリーデータベースソフトを使うのに適したIaaSとする。最大CPUコア数は32コア、最大メモリー容量は0.5Tバイトだ。

 日本マイクロソフトの佐藤久クラウド&エンタープライズビジネス本部業務執行役員本部長は「SAPの基幹システムをクラウド上で使うのに適している」とG シリーズを紹介した。G シリーズはSAP HANAを使うERP(統合基幹業務システム)「SAP S/4 HANA」などの動作基盤としてSAPから認定を受けた仮想マシンが選べる。

クラウド&エンタープライズビジネス本部の佐藤久業務執行役員本部長
クラウド&エンタープライズビジネス本部の佐藤久業務執行役員本部長
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 G シリーズは米国など海外の複数リージョンで提供済み。佐藤本部長は「サービスがあっても利用者がいなければ意味が無い。日本は基幹システムをクラウドへ移行する動きが出てきた今が適切な提供開始時期だ」と話した。

 米マイクロソフトはSAP HANAを構築済みで提供するマネージドサービス「SAP HANA on Azure(Large Instances)」を、米国で提供している。同サービスでは4Tバイトまでのメモリー容量が選べる。佐藤本部長は「Large Instancesが日本で提供を始めるまで、G シリーズを基幹システムの開発環境とする使い方があるだろう」と話した。