米インテルは2018年1月11日(米国時間)、同社製CPUの脆弱性に対処したファームウエアに更新するとシステムの再起動の頻度が増えたとする顧客からの指摘を受けて、「問題に迅速に対処する」との声明を発表した。3日に公表されたCPUの脆弱性の問題が、システムの実用上の問題に広がってきた。

 データセンター部門担当のナビン・シェノイ・エグゼクティブバイスプレジデントが同社のサイトに投稿した。「Broadwell」および「Haswell」世代のCPUを利用するパソコンとサーバーで再起動問題が発生しているという。問題の解明と解決に取り組み、ファームウエアの修正が必要な場合は通常のチャネルで配布する方針。データセンター事業者とは直接協力して問題解決に当たっている。エンドユーザーに対しては「システムやOSの提供者が推奨する更新の適用を継続すべきだ」と述べた。

 インテルのブライアン・クルザニッチCEO(最高経営責任者)は同日、「セキュリティ・ファースト(第一)の約束」と題した公開書簡を出した。過去5年間に提供してきたCPUについて、少なくとも90%を15日までに対応し、残りを1月末までに対応するとした。その後、顧客の優先順位に応じて古いCPUも対応していく。

 「顧客のセキュリティは一時のイベントではなく継続的な優先事項だ」。クルザニッチCEOはこう述べて、今後も深刻なセキュリティの脆弱性をルールに従って開示することや、潜在的なセキュリティの脅威に関する研究資金を増やすことを約束した。