富士通は2017年1月11日、工場の設備といった現場機器の保全業務を包括的に管理できる設備保全管理ソフト「FUJITSU Enterprise Application PLANTIA」(PLANTIA)を発表、同日出荷した。システム構築サービスと組み合わせて提供する。ソフトウエアのライセンス価格(税別)は、250万円(5ライセンス)から。

機器台帳管理の画面
機器台帳管理の画面
(出所:富士通)
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日常点検のグラフデータ画面
日常点検のグラフデータ画面
(出所:富士通)
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 PLANTIAは、2016年3月に富士通グループに加わった富士通エンジニアリングテクノロジーズ(旧社名は日揮情報システム)のソフトウエアである。35年以上にわたる、180社360サイトを超える導入、運用、サポートの実績を基に、保全現場のニーズやノウハウを集約して開発したとしている。

 「機器台帳管理」「保全周期管理」「保全計画管理」「保全履歴管理」「修理案件管理」「在庫管理」「日常点検管理」の七個のサブシステムで構成する。グローバル展開に向けて、日本語のほかに英語にも対応している。

 特徴の一つは、保全作業員の誰もが簡単に保全情報を登録、閲覧、検索できるように、画面の使いやすさに注力したことである。設備の稼働場所、機器の種類、詳細仕様などの設備情報を直観的に把握できる、としている。スマートデバイスを使った保全現場でのデータ入力・閲覧も可能である。

 また、データベースに蓄積した保全履歴情報を活用し、保全周期の見直しや業務改善に役立てることもできる。過去の修理実績と保全周期に基づいた保全カレンダー(星取表)の作成や、実施計画の立案、コスト管理も行える。Excelファイルを介して過去の点検データなどを一括登録することもできる。

 さらに、現場写真や図面、仕様書などのドキュメント類を機器にひもづけてデータベースに登録できる。日々の点検データをグラフ表示することによって、リアルタイムに状況を把握できる。ToDo画面に警告を表示して精密点検を促すといった仕組みも備える。