米Yahoo!は、中核事業売却後に社名を「Altaba」に変更する方針を決定したことを、現地時間2017年1月9日に米証券取引委員会(SEC)に提出した書類で明らかにした。

 Yahoo!は2016年7月、インターネットメールや検索サービスを含む主力事業を米Verizon Communicationsに約48億3000万ドルで売却することで最終合意している(関連記事:VerizonがYahoo!の中核事業買収を正式発表、約48億3000万ドル)。売却手続き完了後、同社は社名を変更し、中国Alibaba Group Holding(阿里巴巴集団控股)の株式15%と日本のヤフー(Yahoo! Japan)の株式35.5%を保有する投資会社となる。

 手続き完了とともに、Marissa Mayer最高経営責任者(CEO)兼社長をはじめ、共同創業者のDavid Filo氏、取締役会会長のMaynard Webb氏、Eddy Hartenstein氏とRichard Hill氏、およびJane Shaw氏は取締役を辞任する。元Broadcom副社長兼最高財務責任者(CFO)のEric Brandt氏ら5人の取締役が残留する。

 また、手続き完了後の運営移行をスムーズに進めるために、取締役会は1月9日付けでBrandt氏を新会長に指名した。Webb氏は名誉会長となる。

 なお、Yahoo!は2016年9月に5億人分以上の個人情報が流出していたことが発覚。さらに10億人分以上の情報漏えいがあったことが12月に判明し、Verizonが合意条件を見直すか、あるいは買収を撤回する可能性もある(関連記事:VerizonによるYahoo!買収計画が見直しか、大量データ流出の影響で)。

 英Reutersによると、Verizon幹部は、「Yahoo!とは戦略的に合致しているものの、セキュリティ侵害について現在調査中」としている。Verizonは買収額の値引き交渉を検討しているとの情報もある(米New York Times)。

[発表資料(SECへの提出書類)]