パシフィックネットは2017年1月10日、ドローンを使って太陽光発電所のソーラーモジュールを検査するサービス「ドローンアイ」を開始した。ドローンに搭載した赤外線サーモグラフィーカメラを使って、ソーラーモジュールの温度を計測する仕組み。温度が高い部分は問題が発生している可能性が高いため、補修すべき部分を迅速に発見できる。

ドローンアイでは、ドローンに搭載した赤外線センサーでソーラーモジュールの温度を計測し、モジュールの不具合を検査する
ドローンアイでは、ドローンに搭載した赤外線センサーでソーラーモジュールの温度を計測し、モジュールの不具合を検査する
(出所:パシフィックネット)
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 価格は個別見積もりで、人が目視で検査する既存のやり方と比べて約3分の2のコストで検査できるという。モジュール検査にかかる時間は、発電容量2メガワットのメガソーラーシステム当たり約15~20分。これに対して、目視検査では二人一組で丸一日かかるという。

 サービスの申込み時には、発電所の正確な位置と、モジュール配置図を提出する。これを利用して、ドローンの航行経路を事前に設定し、自動航行で赤外線撮影を行う。検査結果はデータセンターに保存する。検査報告書は、ホットスポットの位置を図面上にプロットするなど、ひと目でモジュールの状況が把握できるようにしているという。

 ソーラーモジュールは6カ月に1回以上の検査が義務付けられている。太陽光発電所にとって、モジュール検査の効率化と報告書の早期提出、コスト削減が大きな課題となっている。

 ドローンアイは、エナジー・ソリューションズが2016年8月から提供している検査サービスである。パシフィックネットは今回、エナジー・ソリューションズと協業し、ドローンアイの再販を開始した。これまでは九州地方などのように太陽光発電所が多い地域を中心に提供していたが、パシフィックネットが販売することによって日本全国をカバーできるとしている。