中国銀行は2017年1月6日、人工知能(AI)による解析技術を開発するゼネリックソリューションと金融ビッグデータ分析で協業すると発表した。AIを活用して同行が保有する取引履歴などのビッグデータを分析することで、金融商品やサービスのニーズを統計的に把握することを目指す。人による分析では把握できなかった顧客のニーズや環境の変化を、AIなどを活用したFinTechによって掘り起こすのが狙いだ。

 具体的には、個人顧客の決済行動などをゼネリックソリューションのAIやデータマイニング技術を利用して分析する。これにより中国銀行は、顧客が求める金融商品・サービスの提案が可能となり、顧客の利便性向上につながると見る。

 ゼネリックソリューションは、同社のビッグデータ解析技術とAI技術を合わせたソフトウエア「GS8」を利用して、金融マーケティングに特化した業務ロジックの開発を目指す。金融ビッグデータの分析により、今後FinTech領域で新たなサービスの提案などを図っていくという。

 ゼネリックソリューションは、これまで千葉銀行と2015年12月から個人顧客に特化したクレジットカードや投資信託などの利用促進に向けて協業している。金融ビッグデータ解析や機械学習などのAI技術を活用して需要予測をモデル化することで、商品売り上げの向上などを実現したとする。