米Intelは現地時間2017年1月3日、デジタル地図サービスの独HEREに出資し、15%を取得する計画を明らかにした。2017年第1四半期に手続きを完了する見込み。

 HEREは、ドイツの自動車メーカーBMW、VolkswagenのAudi、Daimlerによるコンソーシアムが、2015年にフィンランドNokiaから約25億ユーロで買収した。Intelはこれら3社から株式を譲り受ける。詳しい出資額については明らかにしていない。

 またIntelとHEREは、高精細(HD)地図表示サービスに向けた概念検証(PoC:proof-of-concept)アーキテクチャの研究開発で協力する。同アーキテクチャは、完全自動運転車での採用を想定したリアルタイム更新のHD地図表示に対応し、センチメートル単位の精度を目指す。IntelはPoCアーキテクチャのテストでBMW、Audi、Daimlerと協力する。

 さらにIntelとHEREは、IoT(インターネット・オブ・シングズ)および機械学習分野における連携の可能性も探っていくという。
 
 HEREは昨年末、中国Tencent Holdings(騰訊控股)と中国NavInfo(四維図新)、およびシンガポール政府投資公社(GIC)から出資を受けることでも合意した。Tencent、NavInfo、GICは合計で10%のHERE株式を取得する(関連記事:Tencentらが独HEREに出資、中国でデジタル地図や自動運転車向けサービス)。

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