米Googleはこのほど、インド国内の主要鉄道駅で展開している、無線LAN(Wi-Fi)設置計画について、その設置駅の数が100駅になったと発表した。インド南部タミルナードゥ州の都市、ウダガマンダラムの駅で2016年12月22日に無料の公衆Wi-Fiサービスが始まった。これにより、当初の予定どおり2016年内に同国内100駅への設置が完了した。

 同社は2015年9月、インド鉄道(Indian Railways)および傘下の通信事業者RailTelと協力し、同国内の400に上る駅で無料の公衆Wi-Fiを提供すると発表。計画の下、2016年内に100駅でのサービス展開を目指し、同年1月にインド西海岸のムンバイセントラル駅で最初のサービスを開始し、同年9月には約50駅までに拡大していた(関連記事:Google、インドなどの低速通信環境に向けたサービスやアプリを発表)。

 今回の発表によると、これまでに公衆Wi-Fiを設置した100駅は特に乗降客が多い駅。その1日当たりの客数は合計1000万人。海外メディア(米Mashableなど)によると、そのうち同プロジェクトの月間利用者数は500万人以上で、初めてインターネットにアクセスする人は1日当たり1万5000人に上るという。

 今後は計画どおりプロジェクトを継続していくほか、2016年9月に発表した、さまざまな公共施設にWi-Fiスポットを設置する取り組み「Google Station)」も進めるとしている。これは鉄道駅へのWi-Fi設置プロジェクトを拡張したもの。Googleは商業施設の運営企業や通信事業者、インフラ企業と提携し、Wi-Fiスポット設置に必要なソフトウエアやハードウエアの手引きを提供している。これによりショッピングモールやシティーセンター、路線バスの停留所、カフェといったさまざまな公共スペースに無料・有料のWi-Fiスポットを設置することを目指している(関連記事:Google、インドなどの低速通信環境に向けたサービスやアプリを発表)。

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