ABELONは2016年12月22日、スマートフォンとパソコン、無線LANルーターで構築できるハイエンドクラスの同時通訳システム「Wi-Fi Interpretation System ABELON」を12月24日から販売開始すると発表した。ハイレゾ音源の配信機能や、音が途切れない自動音声保管機能を搭載した。

 専用機器を用いることなく、汎用機器で構築できる同時通訳システム。Windows PCとUSBマイク、無線LANルーター、スマートフォンを用意して「ABELON Server」をインストールするだけで、すぐに同時通訳システムを構築できる。50人までの同時通訳なら1時間でセットアップできる。

 無線LAN経由で10kbpsからハイレゾレベルの4608kbps(24bit/96kHz)までの音質で配信できる。サーバーとスマートフォンがユニキャストで双方向通信し、受信状況をリアルタイムでモニタリングするため、配信環境を確実に改善できる。さらに途切れた音を補完する「A.S.A.T(ABELON Stable Audio Technology)」、通訳者の声を聞きやすく補正するプロ仕様のコンプレッサーとイコライザーを標準搭載した。

 受信機には、参加者自身のスマートフォンやタブレットを利用するため、貸し出しや回収の手間がかからない。クライアントアプリ「ABELON Client」を無料ダウンロードして、指定の無線LANネットワークに接続するだけですぐに通訳者の音声を聞くことができる。スマートフォンの1時間あたりのバッテリー消費量は約5%で、一日中のセッションにも耐えられる。

 同時接続クライアント数は最大100台、同時配信言語数は最大16言語。レイテンシー(遅延)は20~4000ミリ秒。対応OSはABELON ServerがWindows 7~10、ABELON ClientがiOS 8以降、Android 4.0以降。販売価格(税別)は、ABELON Serverが9万8000円、クライアントアクセスライセンスが10台当たり年間1万円(最小20台から10台単位)。

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