本田技研工業(ホンダ)の本田技術研究所は現地時間2016年12月21日、米Googleの親会社である米Alphabetが設立した米Waymoと、自動運転技術の共同研究に向けた正式討議に入ったことを明らかにした。

 合意に至った場合、両社のエンジニアチームは、ホンダの車両にセンサーやソフトウエア、コンピュータプラットフォームから成るWaymoの自動運転技術を統合することで密に協力する。ホンダはWaymoの技術に適応させた車両を提供し、Waymoは米国における完全自動運転車の公道テストにホンダの車両を使用する。

 Waymoは、Googleが2009年より取り組んでいる自動運転車開発プロジェクトの技術を商用化する目的でAlphabetが2016年12月に設立した。欧米自動車大手のFiat Chrysler Automobiles(FCA)と提携しており、FCAのハイブリッドミニバン「Chrysler Pacifica Hybrid」をベースにしたテスト車を来年使用する(関連記事:GoogleスピンアウトのWaymo、完全自動運転のChrysler Pacificaを2017年に100台導入)。

 Waymoは現在、カリフォルニア州マウンテンビュー、テキサス州オースティン、ワシントン州カークランド、アリゾナ州フェニックスで、自動運転車の実証実験を展開している。

 ホンダは、事故に遭わない社会を目指す取り組みの一環として、2020年をめどに、高速道路で自動運転可能な車両の実用化を目指している。こうした独自の取り組みとは別に、Waymoとの協力は「完全自動運転技術の実現に向けた異なるアプローチ」であり、自動運転技術の幅を広げ、さらなる可能性を探るためとしている。

[発表資料へ]