セコムは2016年12月21日、リストバンド型のウエアラブル端末を使って、健康管理や救急対応を可能にするサービス「セコム・マイドクターウォッチ」を開発したと発表した。2017年1月~3月に、一部の利用者に試験的に提供。2017年5月~6月をめどに正式に提供開始する。1年間で3万台の販売を目指す。

 発表会で、セコムの中山泰男代表取締役社長は「利用者が突発的な発作などに襲われたとき、周囲に人がいなくても遠隔から検知できる。これまで当社が提供してきた救急対応のサービスを進化させられる」と話した。

セコムの中山泰男代表取締役社長。腕に装着しているのが、セコム・マイドクターウォッチのリストバンド型端末
セコムの中山泰男代表取締役社長。腕に装着しているのが、セコム・マイドクターウォッチのリストバンド型端末
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 セコム・マイドクターウォッチは家庭用安全システム「セコム・ホームセキュリティ」のオプションサービスとして提供する。価格について詳細は明らかにしなかったが月額で300円~900円程度とみられる。

 セコム・マイドクターウォッチでは、利用者はリストバンド型のウエアラブル端末を腕に装着する。加速度センサーと、利用者が装着しているかどうかを判定する独自開発の「装着センサー」を搭載。リチウムイオンポリマー電池を採用しており、1回の充電で約10日間使用できる。

 リストバンド型端末が利用者の転倒を検知すると、利用者が一定時間動かないかどうかを判定。利用者が動かない場合は、意識を失ったなどとみなし、住宅にあらかじめ設置されている端末「セコム・ホームセキュリティ G-カスタム」にデータを送信。その後、セコムが異常を監視する「コントロールセンター」に異常発生の信号が送られ、緊急対応の隊員が駆けつけるという仕組みだ。

セコム・マイドクターウォッチのリストバンド型端末が異常を検知して通報している様子
セコム・マイドクターウォッチのリストバンド型端末が異常を検知して通報している様子
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 端末は、活動量計としての機能も搭載。歩数や消費カロリーを測定する健康管理サービスとしても利用できる。