富士通は2016年12月21日、次世代オンライン認証規格「Fast IDentity Online(FIDO:ファイド)」に準拠し、オンラインサービス事業者が指紋認証などの生体認証を導入できる認証ソリューション「FUJITSU IoT Solution 生体センサー認証ソリューション オンライン生体認証サービス」を2017年4月上旬から提供開始すると発表した。

FUJITSU IoT Solution 生体センサー認証ソリューション オンライン生体認証サービス
FUJITSU IoT Solution 生体センサー認証ソリューション オンライン生体認証サービス
(出所:富士通)
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 FIDOは、生体認証と公開鍵暗号を用いる新しいオンライン認証方式。生体情報はクライアント端末に保存したまま認証情報のみ暗号化してクラウド上のFIDOサーバーに送り、照合結果をオンラインサービス事業者に返す仕組みで、IDやパスワードを使わず安全性と利便性が向上する。国際的な非営利団体「FIDO Alliance」が標準化を推進する。

 同社が提供するオンライン生体認証サービスは、オンラインサービス事業者がFIDOを導入する際に必要となるFIDO対応サーバーやソフトウエア、クラウド環境の構築、クライアント側の開発支援サービスを提供。オンライン認証によるサービス稼働までの負担を軽減できる。

 また、同社がスマートデバイスやセンサーの開発で培った技術を基に、利用者のクライアント端末(生体認証デバイス)に搭載されたクライアントアプリケーションにFIDOを組み込むためのソフトウエア開発キットや開発支援サービスを提供する。生体認証センサー非搭載のスマートフォンでもカメラを使った顔認証を組み込むことも可能。

 販売価格は個別見積もり。同社は、2018年度までに1000万ID獲得を目指す。また、今後さまざまなデバイスの認証へ展開し、適用分野を拡大していく。

富士通のWebサイト