富士通は2016年12月20日、城南信用金庫(東京都品川区)に対して富士通の営業店システム「FBC-eX」を導入したと発表した。FBC-eXの導入事例としては初めて、タブレット端末を利用して来店時の伝票記入を不要とした。2016年11月に3店舗で稼働を開始しており、2017年3月までに全店舗85店での稼働を予定している。

タブレットを活用することで、来店時に紙伝票に記入しなくても済むようにした
タブレットを活用することで、来店時に紙伝票に記入しなくても済むようにした
(出所:富士通)
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 FBC-eXの特徴の一つは、モバイル端末やCRM(顧客関係管理)システム、ATM(現金自動預け払い機)といった複数種類の顧客チャネルを統合し、これらと営業店システムをデータ連携させる「ChannelIntegrator」(チャネルインテグレーター)機能を備えること。城南信用金庫の事例では、この機能を利用することによって、タブレット端末で入力した勘定系取引データを営業店システムに容易に反映できるようにした。

 営業店のロビーに、富士通のWindowsタブレットPC「arrows Tab」を導入した。顧客が来店すると、タブレットを持った職員が顧客に声をかけて歩み寄り、タブレットに情報を入力させる。これにより顧客は、紙の伝票に記入したり押印したりすることなく、窓口に向かうことができる。紙の伝票を使わないことで、営業店内の事務の効率化や正確性の向上も図れる。