欧米自動車大手のFiat Chrysler Automobiles(FCA)は現地時間2016年12月19日、米Googleの親会社である米Alphabetが設立した米Waymoの自動運転車に、FCAのハイブリッドミニバン「Chrysler Pacifica Hybrid」が2017年に加わると発表した。

写真●Waymoの自動運転技術を装備したFCAのハイブリッドミニバン「Chrysler Pacifica Hybrid」
写真●Waymoの自動運転技術を装備したFCAのハイブリッドミニバン「Chrysler Pacifica Hybrid」
(出所:Waymo)
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 FCAは、Waymoの完全自動運転車に使用する100台のPacificaの生産をすでに完了。Waymoの技術に最適化するためにシャーシやパワートレイン、構造などに変更を加えた。現在、各種センサーやテレマティクスなどの自動運転システムを組み込んでいる。2017年の早い時期にWaymoのテスト車として登場する見込み。

 Waymoは、Googleが2009年より取り組んでいる自動運転車開発プロジェクトの技術を商用化する目的でAlphabetが2016年12月に設立した。Googleは5月にFCAと提携し、Pacificaをベースにした自動運転車を開発する計画を明らかにしていた(関連記事)。

 Googleの自動運転車開発プロジェクトは、2015年10月にテキサス州オースチンで完全自動運転のテストを実現。カリフォルニア州マウンテンビューやワシントン州カークランドなどにも公道テストを拡大しており、米国におけるテスト走行距離は200万マイル(約320万km)以上にのぼる。

 WaymoとFCAは提携発表以降、エンジニアリングチームの一部をミシガン州南東部に集めて開発プロセスを加速化。ミシガン州チェルシーとアリゾナ州ユッカにFCAが持つテスト施設、およびカリフォルニア州にあるWaymoのテスト施設で自動運転技術の広範なテストを実施したという。

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