IoT(Internet of Things)センサーデバイスの開発やIoT通信環境の構築などを手掛けるスカイディスクは2016年12月16日、IoT向け通信技術LoRaWAN(Low Power Wide Area)を使った着脱式センサーの実証実験を、西松建設と共同で2017年1月に実施すると発表した。

 この実証実験では、東京虎ノ門のビルにおいて、スカイディスクが1月に発売予定の「IoTスターターキット」を使用し、センサーで取得した温度や湿度、照度といったデータの転送を試す。

 データを取得する機器として、センサー着脱式のIoTデバイス「SkyLogger」を使用。この実験では、温度、湿度、照度のセンサーを取り付ける。このSkyLoggerで取得したデータを、ゲートウエイ装置の「Skydisc LoRa ゲートウェイ」に送る。その通信に、IoT向け通信技術であるLoRaWANが使われる。

写真1●スカイディスクの「SkyLogger」。14種類のセンサーのうち3種類を選んで着脱できる
写真1●スカイディスクの「SkyLogger」。14種類のセンサーのうち3種類を選んで着脱できる
(出所:スカイディスク)
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 Skydisc LoRa ゲートウェイには屋外用と屋内用があり、実証実験では両方を試す。屋外用に関しては、高層ビルなどがある環境でのカバー距離を検証する。半径2kmをカバーできると予想している。虎ノ門からだと六本木や赤坂をカバーできる計算となる。屋内用については、ビル内のそれぞれの階において、温度や湿度などのデータを正確に転送できるかを測定する。

写真2●スカイディスクの「Skydisc LoRa ゲートウェイ」。SkyLoggerとはLoRaWANで通信する。左が屋外用、右が屋内用
写真2●スカイディスクの「Skydisc LoRa ゲートウェイ」。SkyLoggerとはLoRaWANで通信する。左が屋外用、右が屋内用
(出所:スカイディスク)
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 両社は今回の実験を手始めに、共同で橋梁やトンネルなど老朽化が進むインフラでの実験も進める予定である。

■変更履歴
記事公開当初、本文2パラグラフ目で「西松建設が東京の虎ノ門に所有するビルにおいて」としていましたが、プレスリリースが修正されたことを受け、当該箇所を変更しました。正しくは「東京虎ノ門のビルにおいて」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2016/12/16 17:30]