米Uber Technologiesは現地時間2016年12月14日、自動運転車のパイロットテストを米カリフォルニア州サンフランシスコに拡大すると発表した。同社は9月より、米ペンシルベニア州ピッツバーグで自動運転タクシーのテストを展開している(関連記事:Uber、自動運転タクシーのパイロットテストをピッツバーグで開始)。

 テスト車は、スウェーデンVolvo Carsの「Volvo XC90」に自動運転技術を装備した車両を用いる。同日より、サンフランシスコ内で「UberX」の配車を要求すると、自動運転車が利用可能であれば、指定場所に自動運転車が迎えに来る。ピッツバーグでのテストと同様、ドライバーが乗車し、状況に応じて手動で運転する。

 ピッツバーグは、異なる道路のタイプ、さまざまに変化する天候などが、テストをするのに理想的な環境だとして選ばれた。サンフランシスコでは、自転車が多く、道路が混んでいて狭いなど、さらなる課題に取り組むとしている。

 またUberは、「サンフランシスコでテストを行うにあたり、許可を取るべきとの指摘があることを認識しているが、慎重に検討した結果、不要であると判断した」と述べた。自動運転に関する規則はドライバーが乗車しない完全自動運転車を対象にしたもの(であり、当社のテスト車は対象外)だと主張している。

 なお米TechCrunchによると、Uberの発表後、カリフォルニア州車両管理局(DMV)はUberに対して、許可を取るまで自動運転車の公道テスト禁止を命じた。DMVは、Uberが同州内で自動運転車のテストを実施するには、DMVの車両テストに合格して許可を取る必要があるとの見解を示していた。

[発表資料へ]