日本航空(JAL)と日本IBMは2016年12月14日、航空機の整備業務に特化したiPhone/iPad向けアプリを共同開発したと発表した。飛行機が空港に到着し、次の便として出発するまでの、いわゆる「運航整備」を想定し、整備士が限られた時間のなかでオフィスに戻ることなく、手元のスマートフォン(スマホ)で必要な情報を参照できるように機能と使い勝手を最適化したのが特徴。

JALとIBMが共同開発した航空整備用アプリ(2016年12月14日、羽田空港)
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JALとIBMが共同開発した航空整備用アプリ(2016年12月14日、羽田空港)

 JALでは、国内外の空港で約1500人が同アプリを使用する。このほかIBMが、同アプリを他の航空会社にも販売する方針で、既にフィンランド航空(フィンエアー)が導入を決めているという。

 個々の整備士がアプリを起動すると、その日に自分が担当する機体のリストが表示される。各機について、搭載すべき燃料量や不具合情報、他空港からのリポートなどを参照可能。リポートには動画・写真を添付したり、写真に文字や記号などを書き込んだりでき、修理の指示などが具体的にできる。

 併せて、アプリ上のスイッチ操作で指揮室に作業の開始/終了を報告できるほか、同じ機体を作業する他のメンバーを参照し、必要に応じてFace Timeで連絡を取ることも可能だ。