米Facebook傘下の米Oculus VRは現地時間2016年12月13日、組織再編に伴いBrendan Iribe最高経営責任者(CEO)が辞任すると発表した。

 公式ブログへの投稿によると、Oculus VRでは今後「PC VR部門」と「モバイルVR部門」を設置する。Iribe氏は前者のPC VR部門を率いる役職に就き、ヘッドマウントディスプレー(HMD)「Oculus Rift」関連の製品開発とコンピュータビジョン研究の事業を監督する。一方、モバイルVR部門の責任者には、今夏同社にソフトウエア責任者として入社したJon Thomason氏が就く。

 これによりOculus VRはしばらくCEOが不在になるが、今後、Iribe氏、Thomason氏、Mike Schroepfer最高技術責任者(CTO)の3人で会社を率いる新たなリーダーを探すとしている。米Wall Street Journalによると、この新たなリーダーの肩書はCEOではないとOculus VRの広報担当者は話しているという。

 Facebookが買収した企業におけるトップ人事の見直しは珍しいことだとWall Street Journalは伝えている。Facebookが2012年に約10億ドルで買収したInstagramの創業者と、2014年に約220億ドルで買収したWhatsAppの創業者は、現在も買収時と同じ役職に就いている。

 Iribe氏はOculus VRの共同創業者であり、2014年にFacebookが約20億ドルで買収した際もCEOを務めていた人物。なお同社にはもう1人の共同創業者、Palmer Luckey氏がいるが、同氏の今後の役職については決定していないもよう。広報担当者は「Palmerは当社に残る。今後の役職については自身がまもなく詳細を明らかにする」と話している。

[Oculus VR公式ブログへの投稿記事]