富士通フロンテックは2016年12月13日、小売業の店舗に向けて、スペースの限られた店頭カウンターでも邪魔にならないように薄型であることを追求したRFIDリーダーライター装置「FUJITSU RFID・センサーソリューション カウンターセンサースリム」を発表、同日販売を開始した。価格はオープンだが、1台当たり20万円前後を想定しているという。2017年1月に出荷する。

FUJITSU RFID・センサーソリューション カウンターセンサースリムの外観
FUJITSU RFID・センサーソリューション カウンターセンサースリムの外観
(出所:富士通フロンテック)
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従来機と比べて厚さが約70%減り、設置場所を選ばないようになった
従来機と比べて厚さが約70%減り、設置場所を選ばないようになった
(出所:富士通フロンテック)
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 本体の厚さは17.5ミリメートルで、従来機比で約70%削減した。薄型化により、多様な場所に設置できるようにした。薄型化は、従来機では別々だったリーダーライター部とアンテナ部を一体化したことと、制御部を小型化したことによって実現した。通信と給電はUSBケーブル経由なので、電源を配線する必要はない。

 アンテナ構造と、RFIDタグとアンテナ間の通信制御を最適化したことによって、リーダーライターの上方にあるRFIDタグだけを一括で読み取れるようにした。リーダーライターの横に置いた近傍のタグを誤って読み取らないため、正確に運用できるとしている。

 薄型で設置環境を問わないRFIDリーダーライターの需要は高いという。現在は、アパレル業界を中心に、棚卸作業の効率化などを目的に、RFIDの利用が拡大している。また、流通小売店舗においても、精算時のレジ待ちを解消するため、RFIDを活用した売上登録システムの導入が進んでいる。

 外形寸法は、幅195×奥行き195×高さ17.5ミリメートル。重さはUSBケーブルを含んで約520グラム。送信出力は250ミリワット以下なので、申請の必要はない。