NECは2016年12月9日、金融機関向けに投資信託や保険などの販売を支援するパッケージソフト「預かり資産販売支援システム」を製品化し、同日付けで販売を開始したと発表した。2017年4月に出荷する。価格(税別)は、システム構築サービスを含まないソフトウエアライセンスで1500万円から。

預かり資産販売支援システムフローイメージ
預かり資産販売支援システムフローイメージ
(出所:NEC)
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 販売目標は、今後5年間で40金融機関。第一号ユーザーとして神戸信用金庫(兵庫県神戸市)による採用が決まっており、2017年4月のシステム稼働を予定する。同パッケージはもともと、NECがコンサルティングで関わった紀陽銀行(和歌山県和歌山市)の預かり資産販売業務のノウハウを活かして開発したもの。

 機能面での特徴は、(1)コンプライアンス強化、(2)事務効率化、(3)提案力強化、---の三つ。(1)のコンプライアンス強化では、年齢や借入金などの顧客属性や取引履歴をもとに提案の可否を判定するなど、提案活動の各段階で顧客と商品の適合性を確認する機能を備える。

 (2)の事務効率化では、提案可否の確認から商品提案・決定までの一連の事務進ちょく状況に応じて適切な画面を表示するとともに、入力内容をもとに各種帳票を自動生成する。これにより、手続きの漏れやミスによる後戻りをなくし、事務工数を削減する。

 (3)の提案力強化では、運用の意向、金融資産、職業といった顧客の基本情報と、運用の目的や投資経験といったヒアリング内容を登録した「お客さまカード」をもとに、推奨商品や販売可能商品を自動的に表示する。