米ゼネラル・エレクトリック(GE)の航空機エンジン部門、GEアビエーションは、全日本空輸(ANA)に「フライト・アナリティクス」を提供することを2016年12月8日に発表した。フライト・アナリティクスは、飛行データの分析に基づき、燃費効率を向上させるソリューション。

 ANAの2015年度の燃料関連費は約3000億円に上る。「フライト・アナリティクス」の導入で、年間で1%程度の削減を目標とする。

 

 フライト・アナリティクスの飛行データ解析により、飛行中の燃料消費状況を正確に把握し、パイロットの効率的な運航を支援する。また、最適な燃料搭載量などをデータ化することで、運用面の柔軟性も高める。

 GEアビエーションは、世界で100社以上の航空会社、1万機の航空機に対して、飛行や燃料データの分析、ナビゲーションサービス、航空会社の運航管理などのデジタル・ソリューションを提供する。ANAへのフライト・アナリティクス提供は、GEアビエーションが日本市場にデジタル・ソリューションを提供する初の事例となる。

 GEは、発電部門であるGEパワーが、2016年9月末に東京電力グループ企業と共同で、火力発電分野のIoTソリューションを開発していくと発表するなど、日本の大手企業とのデジタル協業を強化している。