SAPジャパンは2016年12月8日、インメモリーデータベース(DB)の新版「SAP HANA 2」を提供開始した。データベース処理を複数システムで分散させたり、クエリー単位で処理制限を設けたりできる機能を搭載。これまでのHANAをベースに、新たな機能をHANA 2に追加し、イノベーション創出に活用してもらいたい考えだ。

SAPジャパンの鈴木正敏バイスプレジデントプラットフォーム事業本部長
SAPジャパンの鈴木正敏バイスプレジデントプラットフォーム事業本部長
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 会見に臨んだSAPジャパンの鈴木正敏バイスプレジデントプラットフォーム事業本部長は「HANAを提供開始してから6年間で、導入企業数は1万社以上となっている。インメモリーDBへの需要は強い」と話した。

 HANA 2は欧州SAPが2010年に提供開始したHANAの後継製品だ。HANA 2は、読み取り可能なレプリケーションデータを提供する「Active/Active read-enabled」を備え、分析処理の負荷をオフロード可能とした。HANAと連携するアプリケーションサーバーの開発言語としてPHP、Pythonを追加した。

複製したシステムと処理を分散させる機能のデモ画面
複製したシステムと処理を分散させる機能のデモ画面
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 従来製品のHANAは年に2回ずつ機能拡張しており、最新版は「SPS(サポート・パッケージ・システム)12」。SPS12は2019年5月までサポートを継続する。HANA 2に移行できるのは、HANAのSPS10、SPS11、SPS12の3バージョン。