フィットネストラッカーを手がける米Fitbitは現地時間2016年12月7日、スマートウオッチメーカーの米Pebble Technologyから一部資産を買収したと発表した。12月6日に手続きを完了している。

 Fitbitが獲得したのはソフトウエアとファームウエア開発の人的および知的資産で、ハードウエア製品は含まれない。

 Pebbleの専門知識および人材が加わることにより、Fitbitは新製品や新機能の迅速な提供、消費者向け実用ツールの開発と効率化を進める。一方で、健康プログラム「Fitbit Group Health」向けのカスタムソリューションやサードパーティー製アプリケーションの開発促進も図る。

 またPebble Technologyは、「独立した事業体として運営できなくなった」として、Pebbleデバイスの生産および販売を終了することを、同日明らかにした。同社サイト「pebble.com」での注文受け付けもすでに中止している。

 米クラウドファンディングサイト「Kickstarter」でPebbleに出資し、まだ見返りを受けていない人には、12月16日までにクレジットカードに返金する。

 Eric Migicovsky最高経営責任者(CEO)によると、Pebbleデバイスは引き続き正常に動作し、ユーザー体験がすぐに変わることはない。しかし、「機能やサービス品質は将来的に縮小していくことになる」と説明。

 同氏は「Pebbleの事業閉鎖はつらいことだが、Pebbleのチームメンバーの多くはFitbitに移籍し、ウエアラブル端末向けソフトウエアプラットフォームに引き続き取り組む」と述べている

[発表資料(Fitbitのプレスリリース)]
[発表資料(Pebbleの公式ブログ)]