エンカレッジ・テクノロジは2016年12月6日、マルウエアへの感染を引き起こすような不正なコードが含まれているおそれのあるファイルを画像変換によって無害化するセキュリティーソフト「ESS FileGate」を発表、同日販売を開始した。地方自治体に求められている情報システムの強靭化や、一般企業のセキュリティー対策などに向く。

ESS FileGateの概要
ESS FileGateの概要
(出所:エンカレッジ・テクノロジ)
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 社内LAN(庁内LAN)とインターネットの間でやり取りする文書ファイルの内容を無害化するサーバーソフト。インターネット側からは、ESS FileGateはネットワークプリンターに見える。オフィスソフトなどから文書ファイルを印刷すると、印刷イメージがESS FileGate上に生成される仕組み。

 ESS FileGate上では、印刷イメージをさらにビットマップ画像に変換する。印刷イメージ化とビットマップ変換によって、文書ファイルに組み込まれた不正なマクロなどの攻撃コードを無害化する。さらに、エンドユーザーが扱いやすいように、最終的にビットマップ画像をPDFファイルとして出力する。

 社内LAN(庁内LAN)からは、Webブラウザーを介して、ESS FileGate上にあるPDFファイルをダウンロードできる。反対に社内LAN(庁内LAN)からインターネットにファイルを受け渡す使い方もできる。社内LAN(庁内LAN)へのファイルの持ち込みやインターネットへの持ち出しの際に、上長の承認を必要とする設定も可能である。

 同社はESS FileGateを仮想アプライアンスとして提供する。サーバー機へのOSのインストールやソフトウエアのインストールが不要なので、仮想基盤の上ですぐに利用を開始できる。

 価格(税別)は、一般企業向けのエディション「ESS FileGate for Business」が1サーバー当たり年額38万円。地方自治体向けの「ESS FileGate for Government」は人口に応じて、3万人未満の場合は年額48万円。自治体向けにはサーバー台数とユーザー数が無制限の5年間一括契約プランも用意している。