米Amazon.comは、精算のためにレジに並ぶ必要がない新タイプの実店舗「Amazon Go」について現地時間2016年12月5日までに明らかにした。本社がある米ワシントン州シアトルに、2017年初頭に一般オープンする。現在、Amazon.com従業員向けにテスト営業している。

 Amazon Goで買い物をするには、あらかじめスマートフォンに専用アプリケーションをダウンロードし、店の入口でスマートフォンをかざしてチェックインする。欲しい商品を棚から取って、そのまま店から出れば買い物が完了する。同社はAmazon Goでのショッピング体験を「Just Walk Out」と名付けている。

 Amazon.comの説明によると、Amazon Goでは自動運転車に利用されるコンピュータビジョン、センサーフュージョン、ディープラーニングといった技術を応用している。買い物客が棚から取ったり棚に戻したりした品物を自動認識し、仮想カートでも商品を追加・削除する。買い物客が店から出ると、Amazon Goアプリケーションにひも付けられたAmazonアカウントで請求と明細が処理される。

 Amazon Goは生鮮食料品を取り扱い、店舗面積は約1800平方フィート(約167平方メートル)。「忙しい人がちょっと立ち寄ってすぐに買い物を済ませるのにちょうどよい広さ」としている。

 Amazon.comは生鮮食料品の宅配サービス「AmazonFresh」を米国の一部地域と英ロンドンで提供しており、10月には実店舗を計画していると伝えられていた(関連記事:米Amazon、生鮮食品の実店舗を開設か、商品受け取りサービスも計画)。また、昨年より書籍販売の実店舗を展開している(関連記事:Amazon.com、書籍販売の実店舗を米国でオープン)。

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