TCSIは2016年11月30日、機密情報を安全に送受信するソリューション「PASERI for Delivery」の提供を始めた。法人単位に課金し、月額20万円(税別)の利用料で何人が何台で使ってもよい。今後1年で200社の導入を目指す。
ファイルを複数に分割したうえでそれぞれを暗号化する「秘密分散技術」を使ってファイルを送受信する。分割した1片が欠けても復元できない半面、1片だけのデータでは意味をなさない。
PASERI for Deliveryは元のデータを最大10個に分割する。等分に分割するのではなく、1~1000倍の割合で分割サイズの割合を変えられる。分割した一つに復元機能を持たせ、EXE形式の実行ファイルとするため、受信側で特別な復元ソフトは不要だ。
大容量のファイルをサイズの小さいファイルと、大きいファイルに分割・暗号化し、小さいファイルをメールで、大きいファイルをクラウドストレージでそれぞれ送るといった使い方ができる。これまで大容量ファイルを安全に送受信しようとすると専用線を引いたり、物理的に運んだりしなければならず、使い勝手やコストで課題が多かった。業種業界を問わないが、特に官公庁や製造業、監査法人などでニーズが高いと同社は見ている。