米IDCが現地時間2016年11月29日に発表したスマートフォンに関する調査結果によると、2016年の世界スマートフォン出荷台数は14億5000万台にのぼる見込み。前年と比べ0.6%増にとどまり、2015年の伸び率である10.4%から大幅に失速する。

 スマートフォン全体の出荷台数はほぼ横ばいだが、第4世代通信(4G)対応スマートフォンは勢いを見せている。2016年における4Gスマートフォンの世界出荷台数は11億7000万台に達し、前年から21.3%増加する見通し。

 IDCによれば、この成長は、日本を除くアジア太平洋地域、中南米、中東欧、中東、アフリカといった新興市場によるところが大きい。これら新興市場におけるスマートフォン出荷台数のうち、4G対応が占める割合は2015年の61%から2016年は77%に拡大する。米国、カナダ、日本、西欧を含む成熟市場でも、4G対応の割合は85%から94%に増加すると見られる。

 2016年の出荷台数見通しをプラットフォーム別で見ると、Androidは前年比5.2%増の12億2880万台で、シェア85.0%を獲得する。米AppleのiOSは同11.0%減の2億610万台となり、シェアは14.3%。米MicrosoftのWindowsは同79.1%減の610万台で、シェアは0.4%になる見込み。

 2020年までの5年間は、Androidが年平均4.6%、iOSは年平均1.0%で増加するのに対し、Windowsは年平均48.6%縮小する見通し。2020年にはAndroidがシェア85.6%(出荷台数は14億6470万台)を占め、iOSがシェア14.2%(同2億4360万台)、Windowsはシェア0.1%(同100万台)になると、IDCは予想している。

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