日立ソリューションズは2016年11月28日、同社の人事業務ソフト「リシテア」をJAながの(長野市)が新しい人材・労務管理システムに採用したと発表した。JAながのは人事労務管理を電子化することで、職員のスキルの可視化、ペーパーレスと業務効率向上、コンプライアンス強化を狙う。

 JAながのは2016年9月1日に長野県北信地区の五つのJA(農業協同組合)が合併して誕生。職員約1800人の人事関連情報を一元管理する新システムを2016年11月14日から順次稼働させている。

 新システムでは三つの効果を期待しているという。一つはスキルの可視化で、目標管理や人事評価、能力開発業務をシステム化する。二つめはペーパーレス化と業務効率の向上。勤務時間のチェックや集計、人事異動における有資格者チェックをシステム化する。三つめはコンプライアンス強化で、出勤簿での就業管理から、入退館システムとの連動による客観的な労働時間管理体制に移行する。

 従来、五つのJAでは、給与支払い業務を中心とした人事システムをそれぞれ使っていた。紙の出勤簿で勤怠を管理していたため、事務処理が煩雑だったという。合併後には人員が正職員で1200人、臨時職員で600人を超える規模となり、職員の情報をデータベース化して適格な人員配置を行う必要性が高まっていた。

 今回導入したリシテアは、就業管理、人事・給与管理、タレントマネジメントなどの機能で構成する総合人事業務ソフトである(関連記事:日立ソリューションズが人事部門向け業務ソフトの新製品、人材管理ソフトと情報連携)。