NTTデータは2016年11月26日、ゲームのプレーをスポーツとして競う「eスポーツ」の環境整備の一環で、「日本eスポーツリーグ」の開幕に合わせて動画アーカイブサービスを開始した。同リーグに所属するチームや選手に向けたサービスで、全試合の動画をアーカイブし、視聴できるようにする。

 eスポーツとは、コンピューターゲームやテレビゲームの対戦型ゲーム競技のこと。グローバル規模で競技人口が拡大しており、2015年のeスポーツ観戦者数は世界で約1億2000万人という。競技人口の増加に伴い、海外ではスポーツとしての地位を確立するとともに、関連ビジネスの市場も拡大している。2019年の市場規模は1200億円に達するとの予測もある。

 日本でも競技人口が急速に増えつつあり、eスポーツコミュニケーションズ(eSC)が主催し、日本eスポーツ協会(JeSPA)が共催の形で、日本eスポーツリーグを設立した。リーグ設立の半面、eスポーツの選手育成やビジネスモデルの確立などが課題で、ITソリューションを活用した選手育成環境の整備やeスポーツ関連事業者の連携などが求められている。

 NTTデータは従来、eスポーツの取り組みの一環として、JeSPAのビジネス推進エージェントであるeSCと協力し、2016年3月12日と13日に開催された「第1回日本eスポーツ選手権大会」でWi-Fiマルチキャスト技術の実証実験を行った。今回、日本eスポーツリーグ開幕に伴い、同リーグ所属のチームや選手向けの動画アーカイブサービスを提供する。

 今後は、動画アーカイブに対して画像解析技術などを適用することで、チームの選手やアナリスト、コーチへの提供を目的とした情報を抽出する。大会やチーム、選手、戦歴などのデータを掛け合わせることで、選手の技術向上およびチーム力向上に基礎するデータの提供や、管理データの拡充を目指すという。映像を用いた競技分析手法については、eSCと共同で検討する。

NTTデータが提供するデジタルプラットフォームの全体像と提供機能
NTTデータが提供するデジタルプラットフォームの全体像と提供機能
(出所:NTTデータ)
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