i-dio(V-Low マルチメディア放送)事業全般を推進するBICは2016年11月21日、京都の有形・無形の文化遺産を保全する取り組みである「明日の京都 文化遺産プラットフォーム」による「平安京羅城門模型移設プロジェクト」がJR京都駅前に設置するデジタルサイネージ端末に、新放送サービスによる多言語での緊急地震速報を受信する機能を搭載したと発表した。BICはエフエム東京が中心となって設立した会社。

 同デジタルサイネージでは、i-dio放送を受信して緊急地震速報を5言語で表示する。放送波であるため輻輳などの心配がなく、外国人観光客も多く訪れるJR京都駅前における災害時の緊急情報発信に役立てていく。近畿広域圏におけるi-dioの防災情報配信は、エリア内のi-dio放送事業者である大阪マルチメディア放送が受け持つ。

 「平安京羅城門模型移設プロジェクト」は、1994年に平安建都1200年記念事業の一環で制作された平安京正門「羅城門」の10分の1サイズの模型を、JR京都駅前に移設するプロジェクト。趣旨に賛同した大日本印刷(DNP)が、同模型の横にタッチパネル式のデジタルサイネージ端末を設置し、平安京と羅城門の歴史などを解説するコンテンツを、日本語や英語、中国語繁体字、中国語簡体字、韓国語の5言語で配信する。

 今回の事例は、i-dioによる多言語防災サイネージの初の導入事例となる。DNPは今後、今回のデジタルサイネージに搭載したような防災情報配信機能を軸に、駅や空港、学校などの公共空間に向けた更なるサービス拡販を推進する方針だ。

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