インターネットイニシアティブ(IIJ)は2016年11月21日、米マイクロソフトの「Office 365」専用のプロキシーサーバーを用意することで、他のインターネットアプリケーションのネットワーク負荷を軽減するSIサービス「IIJクラウドプロキシ設定自動化ソリューション for Office 365」を開始した。米A10ネットワークスの負荷分散装置「A10 Thunder」の機能を利用して、Office365あての通信とそれ以外の通信を振り分ける仕組み。

IIJクラウドプロキシ設定自動化ソリューション for Office 365の概要
IIJクラウドプロキシ設定自動化ソリューション for Office 365の概要
(出所:インターネットイニシアティブ)
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 A10 Thunderの設定を代行するスポットサービスである。アクセス先がOffice 365以外の場合は既存のプロキシーサーバーに中継し、アクセス先がOffice 365だった場合はA10 Thunderが内蔵するプロキシーサーバー機能を使ってインターネットや専用回線などに中継する。これにより、Office 365の影響を受けることなくOffice 365以外のアプリケーションを快適に使えるようになる(関連記事:Office 365専用にプロキシを分離してネットを快適に、FNETSがSIサービス)。

 SIサービスでは、Office365へのアクセス経路の設定作業に加えて、A10 Thunder内のデータを更新してOffice365のURLリストを最新版に保つための設定も施す。Office365のURLは頻繁に変更されるため、米A10ネットワークスが最新のURLリストをA10 Thunder向けに更新し続けている。同リストを定期的に取り込む。

 SIサービスの費用は個別見積もり。IIJでは、既存のインターネット接続経路から分離するOffice365向けのアクセス経路として、同社の「IIJクラウドエクスチェンジサービス for Microsoft」を組み合わせることを推奨する。同サービスは、Microsoft Azureの閉域網接続サービス「ExpressRoute」を利用してAzureとオンプレミス環境を専用線で接続するサービスである。