米Intelはウエアラブル事業において大量の人員削減を検討していると、複数の米メディア(米Engadget 米Tech Timesなど)が報じている。

 最初にこれを伝えた米Tech Crunchが関係者から得た情報によると、Intelはウエアラブル事業への投資を大幅に削減する計画で、完全にウエアラブル事業から手を引く可能性もあるという。そうなれば、同社New Devices Group(NDG)部門で大量の人員削減が実施されることになる。すでに多数の従業員が通知を受け、年内に多くが同社を去ると見られる。

 Intelは2014年に高機能フィットネスウオッチの米Basisを買収してNDGに統合。さらにカナダのウエアラブルコンピューターメーカーReconを2015年に買収し、ウエアラブル事業へ重心を移動しつつあった。

 しかしIntelは今年6月、Basisブランドのフィットネスウオッチ「Peak」を過熱の恐れがあるとして自主回収し、販売を全面停止。Peakソフトウエアのサポートも年内で終了する。

 Intelは新しいフィットネスウオッチ「Basis Ruby」を開発していたが、ウエアラブル事業撤退となれば、Rubyはこの世に出ることはない。

 Intelはこうした報道に対して、現地時間2016年11月19日に声明を発表。ウエアラブル事業からの撤退を否定し、「現在複数の製品を開発中」と述べた。しかし人員削減についてはコメントしなかったという。