トレンドマイクロは2016年11月18日、同社が主催する情報セキュリティカンファレンス「Trend Micro DIRECTION」会場で発表会を開催し、「ウイルスバスター コーポレートエディション XG」(以下XG)を発表した(写真1)。

写真1●「Trend Micro DIRECTION」会場で基調講演に登壇したトレンドマイクロ 代表取締役社長兼CEOのエバ・チェン氏
写真1●「Trend Micro DIRECTION」会場で基調講演に登壇したトレンドマイクロ 代表取締役社長兼CEOのエバ・チェン氏
(撮影:山口 健太、以下同じ)
[画像のクリックで拡大表示]

 新製品では従来の検出技術に加え、新たに人工知能(AI)による機械学習型検索機能を採り入れた。2017年1月下旬より提供開始する。参考価格は据え置きの2980円(税別)。売上目標額は2018年1月末までに200億円と発表した。

機械学習と従来型技術のブレンドが特徴

 新製品の詳細は、トレンドマイクロ プロダクトマーケティング本部コンテンツセキュリティグループ シニアマネージャの宮崎謙太郎氏が解説した。

写真2●トレンドマイクロ プロダクトマーケティング本部コンテンツセキュリティグループ シニアマネージャの宮崎謙太郎氏
写真2●トレンドマイクロ プロダクトマーケティング本部コンテンツセキュリティグループ シニアマネージャの宮崎謙太郎氏
[画像のクリックで拡大表示]

 新たに機械学習を採用した背景として宮崎氏は、「脅威の数は増大し、登場するスピードは加速している。対応速度とスケーラビリティを両立させるため、機械学習をエンドポイント製品にも採用するに至った」と説明した。

 新製品が採用する機械学習型検索機能は、トレンドマイクロのクラウド型セキュリティ基盤「Trend Micro Smart Protection Network」上で動作する。複数の学習モデルを使い分けながら、プログラム実行前や実行後に脅威を検出する。XGのユーザーであれば、追加費用を支払うことなく無償でこの機能を利用できるという(写真3)。

写真3●XGユーザーにAI技術を無償で提供する
写真3●XGユーザーにAI技術を無償で提供する
[画像のクリックで拡大表示]

 脅威の増大と加速については、日本語にも対応したランサムウエア「W2KM_LOCKY」を取り上げ、短期間に検出台数が増えていることや、不正プログラムの総数も増えていることを示した(写真4)。

写真4●脅威は増大、加速している
写真4●脅威は増大、加速している
[画像のクリックで拡大表示]